みなさん、日常生活を送る中で、危険を感じたことってたくさんありませんか?
では同じように、職場ではどうでしょうか?
私たちの身の周りには本当にたくさんの危険が潜んでいますが、いざという時に大きな怪我をしないように、命を落としてしまわないように、未然防止をすることが大切になります。
本日は、ヒヤリハットを用いた『安全な職場にするための未然防止策』について記事にします。
ヒヤリハットとは?
そもそもヒヤリハットとは?
ヒヤリハットとは?
・ヒヤッとした体験
・ハッとした体験
簡単に言えばヒヤリハットとは、仕事をしている時に「あ!今危なかった!!!」と感じた体験、と思ってもらえれば良いと思います。
ヒヤリハットの重要性
最大のポイントは『ヒヤッとした時』や『ハッとした時』というのは、『怪我をする前の段階』だということです。

小さな怪我、大きな怪我を未然に防げるかどうかは、ヒヤリハットにいかに気づくか、見つけるか、共有するか、対策するかにかかっています。
ヒヤリハットの例
いくつかヒヤリハットの例を挙げてみます。
例①
荷物を載せたカートを押して運搬している時、床の水濡れで足を滑らせて転びそうになった。
例②
階段下の狭いスペースで清掃用具を片付けていて、ふと頭を上に上げた時、天井が低くなっている部分に頭をぶつけそうになった。
例③
廊下(壁際)を歩いていると、引き戸になっている前方のドアが勢いよく開き、中から人が飛び出してきた。
挙げた3つの例はどれも、怪我を負ったわけではなく、もしかしたら怪我をしてしまったかもしれないという『ヒヤリハット』です。この段階では怪我をしてはいませんが、同じようなことが起きる可能性、実際に怪我を負ってしまう可能性が高いため、すぐに改善する必要がありますね。
ヒヤリハットを改善
ヒヤリハットは気づいたり見つけたら、全体で共有することがまず大切です。そして共有するだけではなく、今後同じようなことが起きないように改善策を練り、すぐにアクションを起こしましょう。
例①
荷物を載せたカートを押して運搬している時、床の水濡れで足を滑らせて転びそうになった。
あくまでも例なので実際の解決策(答え)にはなりませんが、例えばこの例①の改善策を考えてみましょう。
論点
- なぜ水濡れがあった?
- なぜ水濡れに気づけなかった?
- 靴底はすり減っていなかったか?
- 荷物を載せすぎてはいなかったか?
- カートは押して運搬するルール?
- 清掃は誰がやっていた?
【なぜ水濡れがあった?】
その日の天気は雨だったのか、雪だったのか、それとも天候は関係なかったのか、誰かが何かをこぼしたのか。雨ならば傘袋は用意されていなかったのかなど。
【なぜ水濡れに気づけなかった?】
もしかしたら床は光沢のある白いタイルでそもそも気づきづらかったのかもしれませんし、逆に運搬している人の不注意だったのかもしれません。
【靴底はすり減っていなかったか?】
これまで水濡れで転倒しそうになるケースが頻繁になかったのであれば、運搬していた人の靴底がすり減っていて、交換すれば大丈夫だったかもしれません。
【荷物を載せすぎてはいなかったか?】
2番目の論点に重なりますが、もしかしたら荷物の積みすぎで前が見えなくなっていたのかもしれません。また、「荷物を落とさないように・・・」と、注意が足元にまで行き届かなかったのかもしれません。
【カートは押して運搬するルール?】
実は引いて運搬するルールかもしれませんね。
【清掃は誰がやっていた?】
水濡れを放置してしまったのはなぜか。清掃は当番制なのか、業者に委託しているのか、もしくは清掃をしていなかったのか。
想像するだけでもこれだけ議論ができ、問題解決のための様々なアクションが見えてきますね。
まとめ
ヒヤリハットはみなさんの身の周りにたくさん潜んでいます。
大切なことは、ヒヤリハットを『共有できる場所(時間)』を『解決できる人(リーダーやMgr)』が用意してあげることです。
私の事業所では月に1回必ずマネジメントチームで安全衛生委員会を開き、現場から吸い上げたヒヤリハットの共有、改善のための議論、アクションをまとめています。
従業員の安全を守ることも、リーダーの重要な役割です。
形は様々で良いと思います。みなさんの職場でも、従業員の安全を守る取り組みを推進していってください。
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