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【第4話】人材育成を仕組化する【ミッションとカルチャー】

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【第3話】人材育成を仕組化する【連休明けの闇世界】

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第3話の振り返り

プロジェクトが発足して間もなく、オーナーになった私は初回の研修内容、日程、時間などを決め、各Mgrに案内を出しました。しかしちょうどそのタイミングで9日間の結婚休暇を取得する予定になっていたため、プロジェクトの進捗を確認することができませんでした。

9日間の休暇明けの世界は闇世界。

各Mgrは研修対象者への案内を全くしておらず、その状態に各Mgrの上司(副センター長)も気づいておらず、センター長さえも気にしていませんでした。

「人材育成に強い意欲を示していたのは結局自分だけだったのか・・・。」と落ち込みながら、リーダシップを発揮し続けることの重要性と、コミュニティづくりの重要性を実感。私は自ら研修対象者に声掛けを開始し、各Mgrに対しても「しっかりとアナウンスしてください」とお願いをし、何とか参加不参加の確認が取れたのでした。

第1回目の研修のテーマ

記念すべき第1回目の研修のテーマを何にするか。数値の勉強、安全衛生、ワークルール、PCスキル、改善方法などたくさんのテーマがありますが、ただ何も考えずにやりたい順番にやるわけにはいきません。

ではどういった順番で研修を行う必要があるのか。

ポイント

何のための研修なのか?

この問いの答えは、ただ一つのはずです。

企業が掲げるミッションの達成のためです。

私の会社で言えば『お客様の暮らしを豊かにすること』です。
(実際はもっと詳細なミッションです)

つまり、第1回目の研修の内容は、『これからの研修の土台となる研修』を選択するのがベストでしょう。言い方を変えると、『これからの研修によって得られる全て学びが、間違った方向に向かってしまわないようにするための研修』です。

私たちは『なんのために働いているのか?』を明確にすることが、第1回目の研修に最も相応しい。そう判断し、第1回目の研修のテーマは『会社のミッション・カルチャー』にしました。

ミッションとカルチャー

ミッションとは、会社が掲げるスローガンです。言葉を変えると目的です。もっと言えば『どのような社会貢献をしていく会社か』です。

私の会社で言えば小売業ですので、『安い商品』そして『価値ある商品』を売ることで『お客様の暮らしを豊かにすること』です。

しかし『カルチャー』と言われてみると、どんなものをカルチャーと呼ぶのか想像がし辛いと思います。

カルチャーとは?

文化・教養

例えば『日本の文化とは?』と聞かれた時、みなさんは何と答えますか?

・木造建築
・積極的なコミュニケーションは少ない
・相撲

何でも良いですが、これまでの長い日本の歴史の中で、培われてきた技術や考え方などのことですね。

歴史の浅い企業は別として、5年、10年、30年と、長い歴史のある企業ほど、『日本の文化』と同じように『企業の文化』が生まれているはずです。特に10年、20年と続く企業にはそれなりに『成功した理由』があり、その考え方などは今でもなお語り継がれているはずです。

※イメージ図

中心には『目的』があり、その目的を達成するための大切な考え方などが周りを取り囲んでいて、それらが企業のカルチャーです。

具体例を出して解説

例えばアルバイトを始めたばかりの時の私の例で考えてみます。

入社して3ヵ月くらい経った頃、バイクを買うためのお金稼ぎだと思ってなんとなく仕事をしていた私に、『仲間に感謝されること、仲間が喜んでくれることが嬉しい』という感情が芽生えた出来事がありました。

当時のMgrに『作業の前準備』を初めて任されたのですが、やり方がみんなから好評で、「ガッキーが準備してくれるようになってからすごくやり易くなったよ!ありがとう!」と言われたのです。私はとても嬉しかった。

そこから毎日その仕事を任され、仲間から感謝されることにやりがいを感じていました。

しかしここでポイントは、『仲間が作業しやすいこと』と、『お客様がお買い物しやすいこと』は全く別だということ。私は作業優先の準備でお客様に迷惑をかけ、クレームを言われてしまいました。

仲間に感謝されるということはとても嬉しいことですし、やりがいにも繋がります。とても素敵なマインドだと思います。しかし、『仲間のため』に仕事をするということは、本来の大事な大事な目的とは全く別の方向に向かっていることを意味します。

まとめると、『本来の目的(お客様のため)は絶対に見失わないようにしながら、目的を達成するための大切な考え方(仲間と共に)も大切にしよう』ということです。

ここで出てきた『仲間と共に』という考え方こそがカルチャーです。

これで目的(ミッション)とカルチャーの違いをより深く理解できたのではないでしょうか。

空っぽの本社員

いよいよ研修がスタート。

3人1組でグループを作り、AグループとBグループで日程を分けて研修を実施しました。

結論から言うと、計6人の参加者のうち、会社のカルチャーどころか会社のミッションさえ言えない人が5人。全て完璧に言える人が1人という結果でした。

これはどういうことかというと、6人中5人は目的を持って働いていなかったということです。

会社に来て毎日8時間、帰宅の時間になるまで身体と頭を動かして、定時になったら帰る。次の日また出勤して・・・。そして15日になると1ヵ月分の給料が口座に振り込まれている。そんな状態。

もちろん実際はその8時間は無ではなくて、仲間から「ありがとう」と言われて嬉しかったり、改善に成功して気持ちが上向いたり、上手くいかなくて悩んだり、会社のために自分に何ができるか考えているとは思う。でも間違いなく言えることは、本社員のレベルではないということ。目的を見失っているということ。

そんな目的を見失っていた本社員に、私はこの会社で働く目的、長年培ってきた大切なカルチャーを一所懸命に説明しました。

説明を聞いた参加者は、「そういえばそんな言葉、昔に聞いたことありました。」と口を揃えました。

まずは方向性を一致させること

私は今の事業所に異動してきた時、なんだかよく分からないけれど、従業員のモチベーションの低さを肌で感じ取っていました。その当時はモチベーションが低い原因までは分かりませんでしたが、日々スタッフたちと、上司たちとコミュニケーションをとる中で、方向性の違いが大きな原因の一つだと確信しました。今回の人材育成プロジェクトを通して、形式的な『研修』という形でまずは本社員の方向性の統一を試みましたが、大切なことは1度指し示すだけで終わりにせず、指し示し続けることです。人は誰しも見失う時がある。忘れてしまうこともあるのです。

方向性を統一することは自分ひとりでは難しく、理解してくれる仲間、一緒に歩んでくれる仲間が必要です。

組織に属している以上最も大切になること、ベースになるものは、『目的地の統一』です。つまり、同じ方向に向かうこと。

みなさんも自分のチームが、組織が、同じ方向を向いているか確認してみてください。

進む仕組化

研修を終えた次の日のMgrミーティングにて、センター長がこのようなことを私に提案しました。

ガッキーさんの研修、素晴らしかったです。

そこで私から提案です。

今回は本社員を対象にやりましたが、現場リーダーたち、一般のスタッフ、それと新人さんにもやった方が良いと思う!

どうですか?

センター長

これが仕組化することのメリットです。
(センター長も今頃分かったのかな・・・)

人材育成の手段は、1対1でその都度トレーニングしたり、今回のように指導内容を決めて形式的に時間を設けてトレーニングするなど、様々あります。どちらも同じ内容をトレーニングするとしても、この2つの大きな違いは、『形として残るのか、残らないのか』です。仕組化のメリットは形を作る(残す)こと。1度作り上げた仕組みは、形を変えながらも今後もずっと残り続けます。

研修資料もある。

どのように研修を進めるかの手引きもある。

所要時間も明確。

あとは研修に参加させる相手を変えるだけです。

これが私のやりたかったことです。

人材育成プロジェクトとしては、まずは第1回目の研修で方向性を示すことができました。

これからまだまだ続く研修を通して、指し示し続け、全員が本来の目的を見失わないようにし、得られた学びを正しい方向に向かわせていきます。

次回は同僚Mgrに講師を任せ、『無駄の排除』というテーマで研修を行ってもらいます。

面白くなってきましたね。

↓第5話↓

【第5話】人材育成を仕組化する【現場で使える知識の習得】

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  • この記事を書いた人

ガッキー

リーダーシップ / マネジメント / チームづくり / 人材育成について、実体験を交えながらTwitterとブログ、時々YouTubeで発信。 店舗Mgr ⇒ トレーナー(本部) ⇒ 物流センター輸送Mgr(オペレーション兼任)

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