リーダーシップの基礎①では【正しい場所へ導くリーダになろう】というテーマで『リーダーとは』や『リーダーシップとは』を解説しました。
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リーダーシップとは?【正しい場所へ導くリーダーになろう】
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本日は前回の内容を踏まえて、更に深くリーダーシップについて考えていきます。
キーワードは『価値観』です。
では解説していきましょう。
リーダーシップの種類
もしも「みなさんの上司はどんなリーダーですか?」という質問をされたら、みなさんはなんと答えますか?
・先頭に立ってチームをグイグイ引っ張るリーダー

・自らチームの輪の中に入って全体を取りまとめるリーダー

・下から支えるようにサポートしてくれるリーダー

違いが明確に分かりやすい例を3つ挙げましたが、おそらく10人いれば10人違う答えになると思います。(もちろん同じこともある)
このようにリーダーシップにはいくつかの種類が存在します。
ではリーダーシップに複数の種類が存在する理由はなぜでしょうか。
価値観の違いで型が決まる
さっそく本日のキーワードである『価値観』が登場しました。
価値観とは?
物事に対する個人の基本的な考え方(捉え方)のこと
全ての価値観が同じ人は世界に1人もいません。
なぜかというと、価値観は基本的には『過去の経験』で形成されるからで、『過去の経験が同じ人』など世界中探し回っても絶対に存在しません。
『チームとは?』と聞かれた時に『チーム』に対しての考え方・捉え方は人それぞれ違う。
『部下の導き方は?』と聞かれた時に『部下の導き方』に対しての考え方・捉え方は人それぞれ違う。
このように、リーダーがどんな経験を積んできたのか、どんな価値観を持っているかでリーダーシップの型が決まります。
リーダーシップの構造
リーダーが持つ価値観でリーダーシップの型が決まることは分かったと思いますが、次は図を用いてリーダーシップの構造を解説していきたいと思います。図に表すことで、なぜリーダーの持つ価値観がリーダーシップに影響するのかが良く分かるはずです。
※ここからは私が26,907文字でサーバントリーダーシップについて解説した有料note "サーバントリーダーシップが輝くマネジメント術" からの抜粋です。
下の図を見て、①には何が入るか考えてみてください。

正解はこちらです。

よく考えてみれば当たり前の話なのですが、『目的地』は誰かによって『指し示されるもの』です。言い換えると『目的地』は、『指し示す人(リーダー)』がいて初めて意味を持ちます。これがリーダーシップの構造です。
次にこちらの図を見てみてください。

会社務めをしているという前提ですが、『目的地』は各企業が掲げるミッションやスローガンのことですので、変わることのない共通のものです。しかし、それを指し示す人(リーダー)の価値観は共通ではありません。そこが共通でない以上、リーダーシップも共通ではなくなります。
価値観の土台を築く
リーダーシップの基礎①では、チーム・部下を正しく導くためには、リーダーが目的地を明確に指し示し、チーム、部下が本来の目的を見失ってしまわないように、忘れてしまわないように、間違った目的を持ってしまわないように導くことが重要、と書きました。今回は更に深掘りをして、その『導くリーダー』が『どんな考え方を持つか』のお話でした。

この図のように、リーダーの役割である『リーダーシップ』と『マネジメント』は価値観の土台の上に築かれていると考えてください。この図が頭で明確にイメージできるようになると、リーダーとしての自分を正確に客観視できるようになりますよ。
ガッキーからアドバイス
私は23歳でMgrになった時、こんな価値観でリーダーシップを発揮して大失敗しました。
・リーダーとはチーム内で最も秀でいている存在
・リーダーである自分の考えが正しい
・好き勝手にやられては困るからリーダーが支配すべき
・部下は上司のためにいる
・部下ができないのは部下が悪い
・自分が楽をするためにチームコントロール
これはほんの一部の私に過ぎませんが、本当にダメダメMgrでした。笑
そんな過去に支配型リーダーシップで大失敗した私がおススメするリーダーシップは、下から支えるようにサポートする支援型のリーダーシップ(サーバントリーダーシップ)です。私はとある出来事がきっかけで、自分のリーダーとしての『考え方(価値観)』を見つめ直す機会ができ、その時にサーバントリーダーシップに出会いました。私は常に『部下のために尽くす』という価値観でリーダーシップを発揮し、チームマネジメントをしています。サーバントリーダーシップは部下の主体性を養うことができ、モチベーションも高く維持でき、常に結果を出し続けられる強いチームを作りやすいです。本当におススメです。逆に過去の私のような、リーダーがチームの主導権を握る形のリーダーシップはおススメしません。
最後に。
過去の私のようにリーダーシップで悩んでいる人たちへのアドバイスですが、自分の価値観を変えることは決して難しいことではありません。
例えば「リーダーが部下のために尽くすなんて考え方、私にはできないよ」という人。価値観を変えたいのであれば、今日から意識的に「部下のために尽くす」ようにすれば良いだけです。価値観は過去の経験から形成されます。今日という日は明日には過去になります。