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【第8話】人材育成を仕組化する【新たな一歩・4ヵ月間の振り返り】

第7話の最後に、基礎数値の研修を終えた後のプロジェクトミーティングにてセンター長から、「現場リーダー向け(本社員ではない)にもカルチャー研修を実施していきたい」という意見があがりました。当初の予定では、まずは本社員向けに研修を重ねてより良い研修の仕組み(基盤)を作り、その後対象者を徐々に広げていく計画でしたが、センター長の意向ということもあり、先行して開始をすることに決定しました。

【第7話】人材育成を仕組化する【研修の失敗・そして光】

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12月は小売業は繁忙期にあたりますのでプロジェクトは一旦ストップ。もちろんこの人材育成プロジェクトの記事も一旦ストップとなります。

さて、本社員ではない現場リーダー向けの研修は手ごたえを得られたのか。

年内最後の研修の結果を見ていきましょう。

対象者は誰?

冒頭でも書きましたが、当初の予定では『本社員』を対象に進める計画でした。今回対象者を広げるということで、私の事業所にはどのような身分(立場)があって、どのような配置になっているかを簡単に説明しておきたいと思います。

私の事業所を組織図にするとこうなります。

これまで研修をしてきた『本社員』は『現場リーダー』の立場の人が3人、一般の『スタッフ』の立場の人が3人、の計6人という内訳で、本社員だからといって現場リーダーを任命されているというわけではありません。今回研修の対象にしたのは、『本社員』ではないけれど『現場リーダー』を任命されている立場の人が7人と、『チーフ』というサブリーダーのような位置づけの立場の人が2人の、計9人でした。

この図を見ると確かに、組織の中心にいるリーダーたちには、本社員かそうでないかは別にして、会社のカルチャー研修は実施した方が良いという意見になりますよね。

ちなみに『チーフ』という立場は、役職手当をつけることで簡単に任命することができる立場なので時給に+100円程度。逆に『現場リーダー』の立場は昇進が伴わなければいけないため、昇給幅も大きいですが若干ハードルが高くなります。

レベルに応じて構成する

これまでの本社員向けの研修は、各テーマ2時間の内容で作成をしてきました。しかし今回は対象者がもう1ランク下がります。この時に、『立場によってどこまで深掘りしていくか(内容)を変える必要がある』ということに気付けるかどうかは非常に重要です。

私はTwitterでも過去にこのようなツイートをしています。

『本社員向けの研修なんだから、それ以下の立場の人に対しても重要な内容だから良いじゃん』

そう思う方も多いと思いますが、このツイートの例えのように、学びはその人のレベルにあった学びを与えることが重要で、レベルが低すぎても意味がないし、高すぎても意味がないのです。対象者ごとに内容を変えるのがベターです。

私はプロジェクトミーティングで周りのMgrの意見を伺い、2時間の研修を1時間Verにして実施することに決めました。

具体的にどのような変更したかはこちらです。

変更点

  • 冒頭のアイスブレイクのパート(会社の歴史について)の時間を半分にした
  • 会社のカルチャーについて考える時間、発表する時間を長くした
  • 本社員向けでは解説していたより具体的なカルチャーパートをばっさりカットした

冒頭は、『会社の創立は(    )年です』のように会社の歴史などを穴あき状態にして、みんなに考えてもらい、指名して、口を開かせて、正解不正解のクイズの時間、つまりアイスブレイクの時間として設けていましたが、1時間の研修ではこの時間さえも勿体なかったので、時間を半分(厳密に言うと穴あき箇所を半分)にしました。

また、研修のメインであるカルチャーについて各自が考えて発表する時間は、本社員に比べて考えが出てくるまでに時間がかかると予想し、時間を1.5倍にしました。

最後に、本社員向けでは解説していた詳しいカルチャーの中身のパートは、今回の研修ではばっさりカットし、詳細を覚えるよりもまず大枠を理解して、持ち帰ってもらえるような内容にしました。

同じ組織にいる以上、『どんな立場の人にも学びがある内容』であることは確かです。しかし同じ1時間でも、『立場(研修を受ける人のレベル)によって、時間の価値が変わってしまうということ』も頭に入れておくと良いでしょう。

研修を終えて

9名への研修を時間帯で3人グループと6人グループに分けて実施し、結論から言えば『手ごたえ有り』でした。

研修の内容は9人中9人が誰も知らない(もしくは知っているけど自信を持って言えるほどではない)状態だったで、会社の『目的』や『カルチャー』や『戦略』などを、研修を通して共通認識にすることができたのです。

研修中、ほとんどの人がペンを動かして渡した資料にメモしていたり、うんうんと頷きながら話を聞いている人がいたり、不思議と本社員よりも意欲的に研修に参加している印象でした。きっとこういった社内研修の機会がほとんど皆無だったから、新鮮で楽しかったのかもしれません。

また、研修が終わった後わざわざ私のところに来て、「ガッキーさん、素晴らしかったです。こういった機会をもっと増やしていきたいです。」と言ってくれるリーダーもいました。

手ごたえ有り。

来年に向けて期待が膨らみます。

コア・メッセージ

ちょっと話は変わりますが、みなさんはチームメンバーや部下に話をする時、研修を構成する時、シチュエーションはなんでも良いですが、コア・メッセージを意識していますか?

私が今回の研修で現場のリーダーたちに1番伝えたかったことは、熱い情熱を持って伝えたことは、会社の細かな価値観(カルチャー)や戦略なんかではなく、『お客様のため』という揺るがない『目的』を持って働いてほしいということでした。

研修参加者はこの1時間で少なくても3~5個程度の学びや気づきが得られるはずなのですが、その中でもこのように、これだけは必ず持ち帰ってほしいという『コア・メッセージ』を用意しておくことを私はおススメします。

例えば作業チームがミスをした時に、庶務のスタッフは各店舗に電話をして対応をしなければいけません。ミスの大きさによっては、同じ会社だとしても謝罪が必要になることもあります。そして庶務の人たちは大変な思いをして、イライラして、作業の現場リーダーにこう言うのです。

「ミスが起こると対応が大変なんだよ。しっかり対策してくださいね。」

そしてそのネガティブな言葉を受け取った現場リーダーは、現場のスタッフたちにこう言います。

「私たちがミスをしてしまうと庶務の方々に迷惑をかけてしまいます。ミスを起こさないようにどうするか対策を考えましょう。」

そして末端のスタッフたちはこう思うのです。

「リーダーに迷惑をかけないように。庶務の人たちに迷惑をかけないように。彼らのためにミスをなくそう。」

『お客様のために』という私たちの『目的』は、常に意識して行動しないと、常に意識して言葉を選択しないと、日々の出来事に埋もれていつしか見失ってしまうのです。

ではもしも現場のリーダーがこう言ったらどうでしょうか。

「イメージしてみてください。自分がA店にこの商品がほしくて行ったのに、品切れしていたらどんな気持ちになりますか。」

「お客様はその商品が欲しくてわざわざお店に足を運んでくださったのに、欠品で買えないんです。私たちの仕事は、お客様が買いたいと思うものをいつでも購入できる状態を作ること。確実にお客様の手に商品を届けること。」

揺るがない『目的』を持って働くということは、こういうことなのです。

私が今回、本社員でない現場リーダー向けにこのようなコア・メッセージを用意した理由が分かりましたか?

4ヵ月間の振り返り

【第1話】人材育成を仕組化する【プロジェクト発足】

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7月23日に第1話を投稿してから、プロジェクトをスタートしてから、早いもので4ヵ月が経ちました。第1話から今回の第8話まで全て読んでくださっている方は分かると思いますが、上手くいったことも、上手くいかなかったこともたくさんありました。(私の上司の副センター長が講師を担当した時に、研修そのものを忘れて遅刻したあれが1番酷い失敗でした 笑) そんな紆余曲折を経て、少しずつ少しずつ良いものになりつつあると実感しています。

研修は今回の本社員以外のリーダーを含めて15名を対象に10回実施。投資した時間は研修を作る側、受ける側、ざっと80時間程度でしょうか。今のところは80時間に見合う成果を出せていないと思いますが、仕組みが出来上がってしまえば投資する時間も減りますし、研修そのものの価値も高まっていきます。まだまだ課題の残る状態ではありますが、これからも楽しみながら人材育成の仕組みを作り上げていきたいと思います。

2021年に続く。

【第9話】人材育成を仕組化する【参加者からの嬉しい言葉】

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  • この記事を書いた人

ガッキー

リーダーシップ / マネジメント / チームづくり / 人材育成について、実体験を交えながらTwitterとブログ、時々YouTubeで発信。 店舗Mgr ⇒ トレーナー(本部) ⇒ 物流センター輸送Mgr(オペレーション兼任)

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