ガッキーです。
本日は、私がトレーナー時代(2018.7~2019.6)に『会社の顔』として自ら心がけていたことと、「正しい言葉遣いができなくて、お客様からクレームをもらったらどうしよう・・・」と不安になってしまう新人さんに、新人研修で必ず伝えていたことをみなさんにシェアしたいと思います。
メラビアンの法則とは
聞いたことのない人もいるかと思いますが、アルバート・メラビアンという人が行った実験です。
どのような実験だったかというと、『怒りながら褒める』や『笑いながら怒る』のように、感情と相反する言葉を投げかけて、どちらの印象を強く受け取ったかを調べた実験です。これにより、何が人の第一印象を印象づけているのかを調べました。

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実際、ニコニコしながら強烈な注意をしてくる人もいるし、無表情すぎて本当に心からそう思っているの!?と思う時もある。
実験の結果は?


実験の結果は、
Visual、つまり視覚情報が55%
Vocal、つまり聴覚情報が38%
Verbal、つまり言語情報が7%
まとめると、人の第一印象は『55%は見た目で決まる』ということが分かった。

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『見た目が大事』とはよく聞いたことはあるけど、実験で実証されていることだったのか。

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でもあくまで第一印象の話だから気を付けてね。
トレーナーとは?
本題に入る前にトレーナーの役割とは何かを説明しておきます。
トレーナーの役割
- 新人への指導
店舗スタッフとして新たに入社するアルバイトスタッフの指導 - Mgrへの指導
店舗をマネジメントする役割をもつ責任者への指導 - 既存スタッフへの指導
入社してしばらくたつ既存スタッフへの指導
私は2011年の6月に今の会社にアルバイトとして入社。
当時はまだ本部の機能も整っていなかったため、トレーナーは存在せず、店舗のベテランスタッフが私に色々と仕事を教えてくれた。
その2、3年ほど後、トレーナーという役職を新設され、入社する新人さんは必ず2日間の新人研修を受けてから店舗に配属されるような仕組みができた。トレーナーがいることで、正しい知識を正しく教えることができ、強固なスキルベースが構築され、店舗スタッフの指導の時間的な負担も軽減された。
私は2018年の7月に店舗Mgrからトレーナーに昇進した。
今回は『新人への指導』について触れていく。
トレーナーは『会社の顔』
人によって考え方は違うと思うけれど、私は第一印象を非常に重要視している。
例
嫁とスーパーに買い物に行った時、ついつい小腹が空いて「何か食べたいな・・・」と思っていると、キッチンカーで出張販売をしているたこ焼き屋さんを見つけた。嫁を交渉して見事に『OK』を勝ち取り、キッチンカーへ向かう。しかし私は注文口を目の前にして引き返した。ガラス越しに見える調理場は汚れていて、店員は暇だったのか奥でケータイをいじっていたから。
この例で考えて、みなさんも私と同じ第一印象を受ける人が多いと思う。
食べれば味は美味しいのかもしれない。ケータイをいじっていた店員さんも、ものすごく笑顔で丁寧な最高の接客をしてくれるのかもしれない。でも、私が感じた第一印象はそうではなかった。
新人さんに好印象を与える
新人さんは『ここで働こう』と決めて面接を受け、新人研修に足を運ぶ。
新人研修で会うトレーナーは、1番最初に自分に仕事を教えてくれる人。そんなトレーナーから受ける印象は会社そのものの印象に間違いなく直結する。
はてな
どうやって好印象を与える?
私は担当は20店舗だったので、だいたい1週間単位で新たに入社する新人さんを、1店舗に集めて研修を行うスタイルをとっていた。広い研修室を用意できる大きな店舗に参加者を集めるのだけれど、新人さんは従業員入り口が分からないので、店舗に到着し次第、電話をかけてもらう約束を予めしていた。
つまり第一のポイントは、声だけで好印象を与えることだった。
聴覚情報は声のトーン、話す速さ、抑揚、ボリュームが大切になるが、その中でも特に声のトーンは強く意識した。
そして私にとっての本番はもちろん、対面する時。
清潔感のある整った服装で、笑顔で「おはようございます。トレーナーのガッキーです。」と声をかける。
パッと目に入ったガッキートレーナーが、どんな身なりで、どんな表情で、どんな歩き方をしているか、新人さんの目に焼き付き、第一印象が形成される。それは同時に『ガッキーの第一印象』であり、『会社の第一印象』にもなる。
更に言うと、私は複数名で研修を行うことがほとんどだったので、1番先に来た新人さんとよくコミュニケーションをとっておき、緊張をほぐして笑顔をたくさん作っておく。そうすると、2番目に来た新人さん、3番目に来た新人さんは、そんなトレーナーと同期の姿を印象の判断材料にする。ここでのポイントは『相手の目に映るのは自分だけではない』ということ。
悪い例
・服装がだらしない
・ポケットに手を突っ込みながら歩いている
・表情が怖い
・声が低い
従業員は『お店の顔』
そんなメラビアンの法則は、自分が相手から好印象を得るために駆使するだけではなく、新人さんにもプレゼントすることが多かった。
私の仕事は小売業であり接客業。新人さんの中には、初めてこの業種を選んだ人や、そもそもアルバイトが初めてだという学生さんもいて、『接客』に対して『怖い』という印象を持っている人が多かった。その感情を私が感じるのはいつも『レジ』や『接客』を教えている時だった。
「ガッキーさん、私、敬語に自信がないです・・・。」
ビジネスマナーで接客用語を教えている時や、レジでの言葉遣いを教えている時、ほぼ毎回のようにこう言った感想が飛んできた。つまり、いざ売り場やレジで間違った言葉遣いをしてしまった時、「お客様からクレームを受けるのでは・・・?」と心配になっているのだ。
私はそんな質問が飛んできた時、必ずメラビアンの法則を教えてあげていた。
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でも考えてみて。さっき話したメラビアンの法則に当てはめると、言葉遣いはたった7%。言語情報の部分になるからね。それ以上にみなさんの態度や身なり、表情、声のトーンやスピードやボリュームが、お客様には強く印象付く。
極端な言い方をするけれど、言葉遣いがデタラメでも、一所懸命に働く姿を見せて、笑顔で、ハキハキとした明るいトーンの声で接客ができていれば、絶対にお客様はあなたを『素敵な従業員さん』だと判断してくれるよ。
逆に考えてみると、どんなに素晴らしい言葉をつかえても、目から入る情報や耳から入る情報が酷かったら・・・?
もちろん言葉遣いは大切。でもそれ以上に大切なことがあるんだよね。
この話をすると、これからの心配が大きかった新人さんたちの顔が、少しだけ和らいでいるのが感じ取れた。
印象の恐ろしさと面白さ
店舗Mgr時代、こんなクレームが入った。
音がうるさい
あの時間に働いている学生みたいな従業員。
品だしをしている時にバンバンバン!と音を立てていてやかましい。
もっと静かに仕事をしろ。
気分が悪いからもうこの店には来ない。
その時間働いている若い従業員は1人だけだったので、すぐに誰に対してのクレームなのかは判断ができたが、私が分からなかったのはなぜその子がクレームを受けたのか。
その学生は普段から大人しく、丁寧な仕事をする子だったから。
その後私は、彼が店内で作業をしている姿を注意深く見るようにした。
すると、原因が分かった。
彼がその時間担当する作業は、どうしても大きな音が鳴ってしまう物を扱わなければいけない仕事で、事実、私が担当する時にも「これを扱う時はゆっくりやらないと大きな音が出てうるさいんだよね・・・」と思うことがあった。
ポイント
従業員同士は、普段からコミュニケーションを取ってお互いのことを分かり合っているけれど、お客様からすれば初めて会う『他人』。
つまり第一印象で『どんな人なのか』が決まってしまう。
この何気ない体験を、『メラビアンの法則に照らし合わせて振り返る』ことで、接客に大切なことが何かに気づくことができた。
『印象』というものは本当に難しいことだけれど、印象を与える側だという自覚を持って、多少なりコントロールできると知ることができれば、そこにはちょっとした『面白さ』が生まれてくるのではないでしょうか。
まとめ
メラビアンの法則。
いかがだったでしょうか。
みなさんも時々、この法則に照らし合わて物事を見てみてください。
きっと新たな気づきがあるかもしれませんよ。
そしてその気づきはぜひ、誰かにプレゼントしてあげてください。
プレゼントを贈り合いましょう!